三億円少女DVD

購入してあったのですが、先程ようやく観ることができました。
この後はようやく内容に触れます。
まだ観ていない方は飛ばして下さい。


とにかく依子が愛おしい。
そして本人はその気が無くても、周囲の人々をブンブン振り回しています。
しかも今作品は主役がレインボー。つまり7人の依子が存在しているのが趣き深いところですね。
同じシチュエーション、同じ台詞であっても、各人からにじみ出てくる心情の印象はまさに七人七色。
特に重要な決断を迫るシーンでは、2人の男性の間で揺れている時に、仕方なく割り切る・迷いを振り切る・未練タラタラ・本当の自分に気づくなど本当に多様。
その度にキモチが乗り移り、自然と涙がこぼれてしまう…。


あと、この作品は初見と2回目以降でまったく印象が異なります。
初めて見ると、そのどんでん返しにまさしくひっくり返りそうになります。そして次回からは、伏線や事細かな演出に更に驚かされ、そして胸に込み上げてくるものが止まらなくなる。
脚本と構成の完成度が異常なまでに高い、大傑作です。


私が最も印象深いシーンは、実は中神さん演じる板長の台詞。
昭和一郎に向かって放つ「お前ぇは人を見る目が無いから」。
結局これが物語の全ての焦点なのかもしれないなと感じる次第です。


熊井さんの演じる依子は、間合いやリズムが小気味よい女性でした。さぞかし舞台映えしたと思います。
生で観劇したかったです…。


ちなみに私が観劇した回は、清水佐紀さんと夏焼雅さん、そしてDVD収録されたその回の菅谷梨沙子さんです。